元々作りたかったURLでのブログも、実は作ってあった(作って放ったらかしだった)ので、今後はそちらの方にアップする事にします。
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# by yuji_aizawa | 2008-02-20 23:42 | 番外編
「二人で頑張って集めた品物、引越の度に捨てる事ばかり。現在の所(昭和63年2月25日)使っている物は、夜寝る時の布綿ばかり。
松之山には山ほど置いてあるのに、どの品物を見ても思い出の物ばかり(二人にとっては)だ。
私は生まれつき我がままで人一倍気が強く、おまけに人に負けるのが大嫌いな体質ゆえ、主人には大変我がままも言ったけれど、私が選んだ人、主人はとてもやさしく、私を可愛がってもらった。有難う貴方、私の大好きだったお父ちゃん、私を大切にしてくれて有難う。

三世代一緒に暮らすと言う事は、年を取った人が我慢するのが大切だと思うと、自然と口数が少なくなる。あんなに喋った頃もあったのに、どうしたのだろうか。自分自身が分からなくなって来た。
新しい家が出来上がると言うのに、どうしてこんなに淋しいのだろう。先の事は考えても致し方ないとは思っているんだけれど、心配性の私にも困ったもんだ。」

おわり。
# by yuji_aizawa | 2008-02-20 23:41 | 番外編
「こちらへ来て、今日で3ヶ月が過ぎたのに、友達が一人も出来ない。人好きの私にはこれが一番淋しい。今まで味わった事のない事だ。
人間、友達のないほど淋しいことはない。5年余り居た六日町では、工場長、ハッちゃん、Nさんと心を開いて話し合える方々に巡り会い、一人で病気の時、助けて戴いた。三人さん、短い間だったけれど本当にありがとう。毎日の様に思い出しております。

家なし、仕事なし、お金なし。私は若夫婦の重荷になって生きて行かなければならないのだろうが、自分ではまだまだ若いつもりでいるのだけれど、孫たちとにぎやかに笑っているけれど、心の晴れる日は一日とてない。
でも、これが人生と言うものなのか。

私が死んだ時は小谷へ帰りたい。葬式は松之山のお寺でしてもらいたい。30年も連れ添った父ちゃんを置いて先に死ぬ事は出来ない。

大切な大切な父ちゃんだもん、ああ、気楽に暮らしたい、二人になりたい。」

つづく。
# by yuji_aizawa | 2008-02-19 22:44 | 番外編
「62年8月、娘は二人目を出産のため、Tを連れて帰って来た。
8/9日一番心配していたYも、Hさんと結婚式を挙げる。8/8日の前夜は、六日町では二度と無いであろう私の姉さんと妹が泊まりがけで来てくれ、本当に嬉しかった。
11時過ぎに休み、朝3時頃娘にお腹が痛いと起こされる。心配しながら川越の式場へと急ぐ。11時過ぎに着き、急いでTELを入れる。無事出産、女の子、Hちゃんだ。

9/9日、遂に家が売れる。感無量、言葉にならない。11/3日に家を空けることになった。3年2ヶ月勤めた(雪国)まいたけを10/8日で辞め、毎日の様に家の掃除始める。
幸いにも、黒倉中屋さんが空き家になっているので、主人と二人で荷運びをする。
家の中が空っぽになり、淋しくなる。

一度あれば二度三度と引越ばかりしなくてはならない。一度は六日町、二度目は南越谷、6月には千葉県の野田へと、私達夫婦は本当に安堵する時はいつになるのやら。

主人はこの冬も愛知県へ出稼ぎ、私は仕事はしたのだけれど、年齢的にはなかなか働く所がない。また、時々腰が痛み、ままならない。
長男夫婦には悪いと思うけれど、家で遊んでいる毎日だ。」

つづく。
# by yuji_aizawa | 2008-02-18 22:42 | 番外編
「頑張りに頑張った二人だけの生活、少しは楽になり、これからのんびり出来る様になる頃には、第3の人生が始まり出していた。
六日町に来ても腰を痛めた主人は、雪の降る中スキー場での勤めは無理のため、以前より働いていた酒屋へと半年は別々の生活。私も昼間は働いているため、屋根の雪掘りはいつも夜ばかり。
ついに腰が痛くて歩く事も出来なくなり、61年2月22日、こしじさんに助けを求め入院する。約3週間会社を休み、3月下旬職場へと。
この年は多難の続く事が重なり、膝に水が溜まり、左足親指の爪を取り、医者に通い通しだった。
孫も4人、誰の目から見ても幸福そうな二人でも、心の中には一つの悩みがあった。子供たちにはこんな生活はさせたくない。させてはならない。いつも心の底から思っている事で、親とは何と愚かな者だろう。
自分の事よりも、いつもいつも子供たちや孫のことばかり、雪の降る新潟よりも雪のない都会へと考え始めた。
家を手放すのなら、新しい方が高かろうと売りに出す事に決める。62年の秋のことだった。

主人は力を落とし、何もかもが嫌になったと言う。私も何と答えたら良いのやら、言葉に困った。(読解不能)二人で涙涙の連続だ。」

つづく。
# by yuji_aizawa | 2008-02-17 21:23 | 番外編