自分史(9)

「こちらへ来て、今日で3ヶ月が過ぎたのに、友達が一人も出来ない。人好きの私にはこれが一番淋しい。今まで味わった事のない事だ。
人間、友達のないほど淋しいことはない。5年余り居た六日町では、工場長、ハッちゃん、Nさんと心を開いて話し合える方々に巡り会い、一人で病気の時、助けて戴いた。三人さん、短い間だったけれど本当にありがとう。毎日の様に思い出しております。

家なし、仕事なし、お金なし。私は若夫婦の重荷になって生きて行かなければならないのだろうが、自分ではまだまだ若いつもりでいるのだけれど、孫たちとにぎやかに笑っているけれど、心の晴れる日は一日とてない。
でも、これが人生と言うものなのか。

私が死んだ時は小谷へ帰りたい。葬式は松之山のお寺でしてもらいたい。30年も連れ添った父ちゃんを置いて先に死ぬ事は出来ない。

大切な大切な父ちゃんだもん、ああ、気楽に暮らしたい、二人になりたい。」

つづく。
by yuji_aizawa | 2008-02-19 22:44 | 番外編